2025/10/24 20:00

一匙、ひとあし|第5話 夢を諦めたハリネズミの復活

町はずれの小さな家に、年老いたハリネズミが暮らしていました。名前はハル。若い頃、ハルはランナーとして将来を嘱望されていました。しかし、大きな怪我をして以来、走ることから遠ざかっていました。  ...

2025/10/20 07:00

一匙、ひとあし|第4話 ライバルだったシカの話

広大な草原に、ふたりの若いシカが住んでいました。タケルとケンジ。ふたりは子供の頃からのライバルで、何をするにも競い合っていました。 「俺のほうが速い!」「いや、俺のほうがもっと早い!」 やが...

2025/10/17 20:00

一匙、ひとあし|第3話 完璧主義のキツネ

森の中で一番賢いと言われるキツネのケンは、なんでも完璧にこなさなければ気が済まない性格でした。 ある日、ケンはランニングを始めることにしました。   「走るからには、完璧なフォーム、完璧な装備...

2025/10/13 12:00

一匙、ひとあし|第2話 急ぎすぎたウサギの朝食

森の奥深くに、マラソン大会を翌日に控えたウサギが住んでいました。ウサギは自信満々で、誰よりも速く走れると信じていました。   「明日の大会では、必ず優勝してみせる!」   前日の夜、ウサギは...

2025/10/13 07:00

一匙、ひとあし|第1話 カメと流星の丘

むかしむかし、丘のふもとの村に、一匹のカメが住んでいました。   カメの名はルウ。とてもおそいカメで、村の子どもたちには「いつまでたっても来ないルウ」とからかわれていました。でもルウには、誰に...

2025/10/10 20:00

走る、まくら|第五席 冬の寒さと蕎麦の話

【ランナーズスパイス鶏そば】 <材料>・そば(乾麺) 1人前・鶏もも肉 100g(小さめに切る)・長ねぎ 1/2本(斜め薄切り)・だし汁 400ml・醤油 大さじ1と1/2・みりん 大さじ1・ランナーズスパイス...

2025/10/06 07:00

走る、まくら|第四席 秋風とさんまの話

【焼きさんまのスパイス混ぜご飯】 <材料>・生さんま 1尾・ご飯 1膳分・大葉 2枚・白ごま 小さじ1・ランナーズスパイス(Original)小さじ1/2・醤油 少々・酢 少々 <作り方>1.さんまは塩をふ...

2025/10/03 20:00

走る、まくら|第三席 夏の疲れと冷や汁の話

【ランナーズスパイス冷や汁】 <材料> ・きゅうり 1本・みょうが 1個・大葉 3枚・味噌 大さじ3・だし汁(冷たいもの) 200ml・焼き魚(アジやサバ) 1尾分のほぐし身・ご飯 1膳分・ランナーズスパ...

2025/09/29 07:00

走る、まくら|第二席 走り疲れと鰻の話

【スパイス鰻ひつまぶし丼】 <材料>・ご飯 1膳分・鰻の蒲焼き 1枚・青ねぎ 適量・きざみのり 適量・山椒(粉) 少々・ランナーズスパイス(ORIGINAL) 小さじ1・だし汁 100ml <作り方>1.ご...

2025/09/26 20:00

走る、まくら|まくらのまくら|第一席 走る理由と納豆の話

~まくらのまくら~ ああ、どうもどうも、ご来場いただきましてありがとうございます。 さて今日は、「まくら」についてちょいとお話をさせていただきます。「まくら」と聞くと、寝るときのあの枕かい...

2025/09/22 07:00

映画と、走る|第5話 燃え尽きるまで

森一弘はリビングの窓を半開きにして、冷えた空気を少しだけ部屋に入れた。『ラスト・リミッツ栄光なきアスリート』を観終えたところだ。スティーブ・プリフォンテーン、アメリカの伝説的な長距離ランナー。その...

2025/09/19 20:00

映画と、走る|第4話 沈黙の中で、走れ

画面を消したあと、しばらく部屋が静まりかえっていた。映画の余韻というには、あまりにも重く湿った空気だ。 『長距離ランナーの孤独』イギリスの労働者階級に生まれ、少年院に入れられた青年スミッティが...

2025/09/15 07:00

映画と、走る|第3話 誰のために走るのか

古い記憶が揺れるような午後だった。少し風が強くて、窓辺のカーテンが波のように動いている。気温は高くないが、春がしっかりと近づいている匂いがした。 『ボストン1947』。戦後間もないボストンマラソン...

2025/09/12 20:00

映画と、走る|第2話 国を持たぬ走者

その夜、雨は降っていなかった。だが、空気にはまだ昨日の湿り気が残っていた。台所の換気扇の下で、煙草を一本細く吸っては消した。 映画『戦火のランナー』を観終えたあとだった。グオル・マリアル。スー...

2025/09/08 07:00

映画と、走る|第1話 神に捧げた400メートル

雨が降り続いていた。止む気配はなく、六月の午後はすっかり灰色に沈んでいた。森一弘は、ソファに深く腰を下ろし、薄い毛布に足を包みながら、録画しておいた『炎のランナー』を再生した。 一九二四年、パ...